コンパスの乗り
2021年 03月 01日
あっと言う間に3月。
簡単なご報告だけど、2月13日に行われた
日本フラメンコ協会主催のオンラインレッスンは、
予想とは違って、私としてはとても楽しいレッスンだった。
コンパスの乗りを口で学ぶレッスンだから、
もし、私のスタジオの多くの生徒のように大人しい人ばかりで、
どんなに私が「大きな声で言って~!」と繰り返し言っても、
絶対に小声でつぶやいて、すぐに黙ってしまう、
そんな人たちが集まったらどうしよう、と心配していたら、
外部から参加してくださった方たちが
元気に声を出して、一緒に気分も乗って
クラスを受けてくださったので、すごく嬉しかった。
フラメンコのコンパスって、
文面には書けない、独特の「乗り」というものがあり、
それを無くしては、絶対にフラメンコにならない。
これこそ、スペイン独特のものだから。
ソロコンパスのCDなどに頼って、
それにバッチリ合わせて踊っても
コンパスの乗りを感じながらやらなければ、
それは、スピードや音が正確になるだけの練習だ。
足の音だけじゃなく、マルカール、手や腕の動かし方にも
コンパスの独特の乗りがないと、フラメンコのエッセンスが
欠けてしまってフラメンコじゃなくなるのだ。
要するに、「ダンス」と「フラメンコの踊り」の違いが
こういうところに出てくる。
他のジャンルの優れたダンサーが、フラメンコの振り付けを
完璧に踊ったとしても、全然フラメンコを感じない。
でも、踊りの技術を全然知らない、スペインのジイさんバアさんが
チョロッと一振り踊っただけで、
オーーーレ!と、思わず叫んでしまう。
これはコンパスのエッセンスだけが凝縮されているから。
そう、コンパスの乗りのエッセンスを身に付ければ
フラメンコになるのだ。
私は毎回のクラスで、口を酸っぱくして生徒に伝えるのだが
なんせ大人しい生徒が多いのと、
このコンパスの乗りの重要性がピンとこないのか、
ほとんどの生徒が、口に出して身に付けようとしない。
「一番大切なのヨーー!!!」と、
マスクの中で声をからして言い続けているのに、
ブツブツとつぶやいて、しーーーん。
何でわかってくれないのか、イライラすることが頻繁。
ただ、ほんのわずかな生徒だけ、
素直に口に出しながら、それを習慣化していって
確実に身に付けてくれている。
それをやる生徒はやはり、フラメンカなコンパスの乗りが、
自然と身体に染み込んでいくので、
時間と共に、目に見えてスペインのフラメンコに近づいている。
こういうのを目の当たりにすると、
ものすごく嬉しい気持ちになるし、
ああ、この指導は間違っていない、という答えも見えるので
重ねて嬉しいことだ。
重要だぁ、大切だぁ、と言い続けてもスルーする生徒に対して
イライラするのは、もうさすがに疲れたので
受け入れる生徒にはしっかりと伝えて、
私も省エネにしようと決めた。
オンラインで受けてくださった地方の皆さんも
この前のレッスンのコンパスの乗りを
いつも口に出しながら練習していってほしい。
本当は、3月になったので、確実に感じる春について
書こうと思ったのだけど、
写真があったほうが素敵だし、
久しぶりにフラメンコについて書くのもいいかなと思い、
この内容にしたのでございまする。
2月は忙しかったなぁ。
確定申告で税理士さんに書類を渡すために
大量の領収書との闘いが続き、
私の大切な友人が重病になり、気が滅入る日が続き、
生徒のおさらい会というプチイベントもあり、
(このおさらい会、本番ではみんな驚くほどしっかりと踊って
拍手喝采の結果となりました。楽しかったなぁ!)
春と夏のライブ出演の話が急にいくつか出て来て
コロナで長い間ステージで踊っていなかったので、
急に焦りだして毎日の練習量を増やし、
昨年のコロナ自粛から始まった、私の「競歩」は
腕を大きく振る度に、安物の真冬の防寒ウェアが
驚くほどの音量でシャワシャワ鳴り響き、
あまりにも恥ずかしいので
「競歩」から「ランニング」に変更し(音が少しマシ)、
週4ペースで毎回8キロを走り、
持久力と基礎体力アップを維持し、
クラスの仕事は、まぁいつも通りに全力でやり、
これらだけで十分に忙しい日々の中、
Amazonプライムに入ったのをきっかけに、
人生ずっとアニメというものに興味ゼロだった私が、
世の中で大騒ぎしている「鬼滅の刀」とは
どんなものか、一応知っておかないと恥、と思って
チラ見した瞬間からドはまりし、
「行け~!たんじろ~!ねずこちゃぁ~ん!」
と、パソコン画面に向かって叫び、
鬼滅の刀の映画にも行って大泣きし、
次に、「進撃の巨人」にドはまりし、
シリーズ1から食い入るように見続け、
シリーズ4になると話がどんどん難しくなり
ちんぷんかんぷんで全く理解できず、
私はここまでアホなのか、とショックを受け
もう一度最初のシリーズから見直し、
などという、
超過密スケジュールの2月でした。
説明が長いんだっつーに。
では、近々、春についてのブログ書きます。
花粉症の方、お大事になさってくださいね。
コロナも続けて気を付けましょう!
3月1日
by amicielo33 | 2021-03-01 21:27